プライスアクショントレーダー

Dix-Murrayの短期売買法

第四章:値動きこそが真実

第4章:値動きこそが真実

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「ビル、過去の売買をひとつ見せよう。これはUSDJPY相場だ」

 

2015年6月5日につけた高値後、USDJPYは高値を切り下げてベア相場へと切り替わっていった。この高値は週足、月足軸のサイクル終焉に位置しており、ここから始まった売りは結果的に100円台に確認できるAサイクル、または99円34銭付近に存在するMFサイクルゾーンまで調整をつけてきた。

 

この売りの間、オシレーターがダイバージェンス起こしベア勢の低下を示唆する。ここだ。

 

 

 

この売りから買いへの転換を決定づけてきたのは、2016年6月24日に起きた急落だ。同日下髭陰線で確定した足は、クライマックスになりえる足となった。だがこの場は買うにはまだ早すぎるのは確かな場だ。ベア圧はまだ存在しているからだ。

 

 

だがこのポイントにはブル側の早期参入者にとっては買うだけの条件がある。高値をつけて売られてきた相場がMFサイクルの買い場でクライマックスをつけてきたこと。ベア圧内に包まれている状態ではあるが、その圧の低下も見られてきた。

これはそれまで売りを入れていたトレーダー達が利確に入ってきたことも示唆している。

Aのサイクルボトムで底が形成されはじめ、このなかで買いのサイクルが新たに形成されたことにより、ベア圧内での早期買いをブルは検討する。この場に一般的なトレーダーの買いはまだない。だからこそ仕掛けることが重要でもある。

 

2016年の9月29日に確定した上髭陽線は私にとって買い場となった場所だ。枠のなかを見てほしい。レートはAサイクルボトムで底を固め、安値を切り上げてきたポイントで転換のプライスアクションを形成している。

私は基本的に短期的な売買を行う。短い時には数時間で手仕舞いを行うこともあるし、スキャルピングであれば数分で決着がつく。どちらにしても私はデイトレードを軸にしているため、このUSDJPYのホールドは比較的稀であり、長い保有となった訳だ。

 

手仕舞いをしたのが2017年の1月20日に確定した陰線だ。ここまで約4ヶ月ほどホールドしていたことになる。この1トレードの間にも売買を繰り返していたが、長期保有したポジションが生み出した利益は納得いく結果となった。

 

 

 

 

値動きこそ正しい

ここで出したオシレーターMACDはこの時、ダイバージェンスという売り圧力低下を示唆してくれた。ダイバージェンスを相場の転換と見て、売買を行うトレーダーは多い。

だがダイバージェンスそのものだけで売買を行うのは得策とはいえない。そのオシレーターが示す逆行現象は、ポジションを形成するポイントではなく、それまで売りを入れていたベア派の手仕舞いが起こりつつあることを示唆していると考えるべきである。

 

もし私が先のダイバージェンスが起こるたびに買いポジションを形成していれば、幾度となく損切をするはめになっただろう。どれだけオシレーターが買いを示していたとしても、レートが売られているのであればそれは売りが正しいのだ。

インディケーターそのものは使い方によっては大きな武器になるのは間違いない。だがその示すサインが必ずしも役立つとは限らない。この相場の世界で唯一正しいものがあるとすれば、それはインディケーターのサインでも、トレーダーの予測したシナリオでもなく、価格の動きそのものであり、価格の動きにこそ相場の真実があるのだ。

 

「いいかい、ビル。まず注目すべきなのはレートそのものだ。
週足、日足で優位性を持っているブルとベアの圧力、AとVのサイクルからみる圧と現在値の関係性。ここを把握してシナリオを構築していく。間違ってもチャートを開いてMACDやRSIがダイバージェンスを示しているからといって買いを入れるようなことをしてはいけない」

 

「そのタイミングを逃したくないと思ってしまうんだ」ビルはいった。

「チャートを開いてインディケーターのサインが確認できるとどうしても売買をしなければいけないと思ってしまう。もしそこで売買をせず大きな値幅を逃してしまったら、と思うとつい」

 

「確かに多くの人がチャートを開くとトレードをしなければいけない概念にとらわれてしまっている。だがそれは上手くいっても、損切りにあっても投資がギャンブルに変わってしまうことに繋がってしまう。わかるかい?」

 

「ああ、確かに」

「重要なのは、投資は資産運用でああるということだ。そして売買のチャンスは決して多くはない。だからこそしっかり待ち、売買の優位性が見て取れたら臆することなくトレードをしていかなければならない。その為にもどういうときが優位性のある場かを知らなければいけない。その場を理解しているからこそ、待つということができるようになるんだ。その全てはオシレーターではなく、価格の値動きが教えてくれる」

 

トレードは優位性のあるポイントでポジションを形成し、自分の考えうる優位性が失われたところで手仕舞いを行う。
投資で利益を手にしたければ、価格そのものに注目することだ。そこにすべての答えが記されている。

 

 

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