プライスアクショントレーダー

Dix-Murrayの短期売買法

第九章:受け継がれし武器

第9章:受け継がれし武器

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私のチャートには移動平均線が入っている。
為替相場で生き残るために磨き上げた武器だ。

 

それまでボリンジャーバンドやGMMAなど、さまざまなインジケーターを自分のトレードの質をあげるための武器として使えないか検証を重ねてきた。

さまざまなものを使った結果、最終的に移動平均線がこの不安定な為替相場で生き残る為に残ったものであった。

 

私のチャートには移動平均線は入っているのは確かだが、移動平均線を使わなければ相場で勝つことができないか、と問われれば、勿論そんなことはないといえよう。移動平均線だろうが、GMMAだろうが、パラボリックであろうが、あなたがその武器の性質を理解するまで使い、自身のトレードの一部として昇華させることができれば、何を使っても変わりはない。

逆をいえばどんなインジケーターを使っても、それを使いこなさなければ何を使っても勝てないということになる。

 

ビルと相場を見始めて1ヶ月が経とうとしていた。

この間、私は彼に相場をサイクルで見る重要性を伝えた。これもインディケーターと同じで彼自身がサイクルに対して優位性を見出せなければ、他の見方の方が適しているといえる。

 

だが彼は、サイクルの概念に対して優位性を見出していたし、そこから形成されるタワーオブテラーやミレニアムフォースに対して適切なフィボナッチリトレースメントが引けるようにもなっていた。

 

まだビルのトレードは継ぎはぎだらけの状態であるのは確かだった。私の思考と技術を自分のトレードに張り合わせている状態であり、それは彼のトレードとはまだ呼べない。だがそれでいい。どんなものであっても落とし込み、理解し、自分のものとして昇華していく過程はあるものだ。

ビルは連敗をしながらも大きな損失を食らわないように徹底したおかげで、その資産は右肩上がりに伸びていた。その結果がまた彼に希望をあたえたのは確かだろう。

 

「ビル、これを見てくれ」
ある日私は、チャートに表示されている4本の移動平均線を指さした。

「移動平均線かい?」

「そうだ」

 

「いいかい、ビル。君がいま以上のパフォーマンスをあげたければ、移動平均線を使ってみるのもひとつの手だと思う。サイクルはトレードに置ける軸であることは確かだ。サイクルだけでも売買は可能だが、その先にこの移動平均線を入れた売買方法が存在する。どうだい、やってみるかい?」

「断る理由などどこにもないよ、ディック」

 

 

移動平均線の基礎

移動平均線は一定期間の平均値を繋ぎ合わせ線状にしたものだ。これが示すのは、その期間の平均値ということになる。

単純移動平均線20(20SMA)の場合、過去20本分で売買した平均値が線で表されている。

 

画像のように、レートが20SMAの上に位置していれば、過去20期間で買いを入れたトレーダー達には含み益が出ている可能性が高い。
一方で過去20期間で売りを入れた売り派のトレーダー達は現状含み損を抱えている可能性が高いといえる。

 

この移動平均線をレートが割りこんでくればどうなるか?それは、それ以上の買いに否定的な要素が生まれることになったことを示唆している。
それまでの平均値より買いを求めるトレーダーの割合が少なくなってきたからだ。

 

 

 

移動平均線の上にレートがあり、安値を切り上げている段階では相場は買いに優位性がある。相場は買いのブル(牛)、売りのベア(熊)、レンジのホッグ(豚)の3種類に分類され、移動平均線はこの相場の流れを把握するのに大いに役立つ。

 

軸としての考えでいえば、移動平均線とレートの位置関係を見ればいい。
移動平均線20の上にレートが位置しており、安値が切りあがっているブル相場(買い)

 

 

 

先とは逆で移動平均線の下にレートが位置しており、高値が切り下がっているベア相場(売り)

 

 

移動平均線を中心にレートが動いているホッグ相場(低迷)は静観。もしくはレンジ戦略。

 

 

このように現在がブル相場であれば、買いを検討するべきであるし、ベアであれば売りを考える必要がある。

また動きのないホッグは一定区間内でブル派とベア派が綱を引きあっている状態といえるため、このような時は区間の半分地点(半値)は静観し、区間の上限値で売り、下限値で買いを考えていくのが妥当といえるだろう。

 

移動平均線ひとつ入れることで、相場のそれまでの流れ、どのようにして現在値までやってきたのか。いまは強気で買うべきなのか、弱気で売るべきなのか? 手を出さず静観するべきか。こうしたことを視覚的に把握しやすくなるということだ。

 

 

移動平均線を最高のパートナーに変える第一歩

ビルは移動平均線の入った自身のチャートと私のチャートを見比べ、その設定値が違うことに気付いた。

彼は、私の設定値にした方がいいかと尋ねたが、その必要はない。

 

私のチャートで表示させている設定期間は私がみたい軸であり、ビルのそれではないだろう。また10MAにしようが15MAにしようが、そんなものはどうだっていいのだ。

同じように、ボリンジャーバンドの20期間と21期間の違いなどほとんどない。インジケーターに神がかった設定期間など存在しない。

 

それよりも重要なのは、移動平均線は平均値を表しているということだ。であるならば、大きく乖離したレートは平均値へ戻り、平均値であるからその上下で売買の勢力争いが繰り広げられることになる。
設定期間を探るより、移動平均線とはどういうものかに注目することが何より重要といえよう。

 

「いいかい、ビル。移動平均線は平均値であると理解しておくことが重要だ。もし移動平均線を3本表示させているとしたら、3つの平均値が表されていることになる。

この平均線のひとつの使い方は、その平均から抵抗帯を探りだすことにある」

 

いまビルは私が指し示すチャートに集中していた。すべての言葉を吸収してやろうというように。

 

「まずはこれを見てくれ。このチャートには単純移動平均線を3つ表示してある。上から期間10、中央が期間20、下にある長期線が期間62となっている」

 

 

 

「直近はダブルトップを形成して、MA10を割り込んでそれまでの買いトレーダーたちの利確、カウンターを狙った売り勢の新規注文が入ってきているようなポイントだ。

現在の足は20MA上に存在し、ここを支えに再度上昇も考えられるだろう。この時に注目するのは、各平均線の平均に値する場所を見ることだ」

 

「移動平均線自体ではなくてかい?」

 

「移動平均線の平均だ。この場面でいえば3つの平均線はそれぞれ一定幅の広がりを見せている。この3つの平均となる場所はここになる」

 

 

 

 

「ここで何かしらのアクションが起こるかどうかは、勿論このポイントに上位足等で節目が確認できるかによる。何もないところでレートは止まりはしない。これがその後だ」

 

 

 

「10と20MAを終値で抜けてきた後、一旦急騰を見せ、その後は高値を切り下げ、示したポイントのゾーンでサポートを受けている。移動平均線が一定の広がりを見せた時、その平均付近に存在する節目がまず意識されると覚えておくといい」

 

移動平均線は平均値を表した線にすぎない。
だがその平均線からはさまざまな情報を読み取ることができる。使えないともいわれるゴールデンクロスやデッドクロスでさえ、トレーダーの使い方ひとつで優位性の高い売買ができる根拠となるのだ。

 

その日、私たちは遅くまで話をした。私が億を稼げるようになったきっかけともいえる、メンターに教わったこの移動平均線とサイクルでの戦い方を、私はビルに伝えつづけた。

そのトレードはシンプルなもので、複雑なものなどどこにもない。あの日の私と同様に、この日を境にビルの相場の見方は一変し、彼は勝ち残る1%のトレーダーへと歩み始めたのだ。

 

 

 

更に深い思考を持ったトレードを実現するために

私の売買は、値動きで形成されるサイクルにフォーカスが当てられている。

基本、移動平均線を表示させたチャートでシンプルな売買を行う。更にサイクルのなかで確認できる売買パターン「タワーオブテラー」「ミレニアフォース」で利益を積み上げていく。

これら私の売買方法は、「daybreak project」時のみ公開しているが、このプロジェクトは一般公開などされないため、たどり着くことさえ困難なものになっている。だが、アジアメンバーが行っている下記の限定プロジェクトでは同様の内容を学ぶことができる。彼の持つ思考、技術はあなたのトレードと生活を変化させる何かを持っているのは確かだろう。
必ずあなたも成功するとは限らない。だが、チャンスに手を伸ばさない人間に成功などなぜ訪れよう。彼は私のメンターであり、私のトレードを変化させた人物だ。学ぶ為にはかなり狭き門ではあるだろうが、いまを変えたいのであれば挑戦するだけの価値は十二分にあるだろう。

 

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